三色ヒスイ大珠形石笛（貫通孔） [15I079]

黄緑・白・黒が鮮やかに発色する珍しい「三色ヒスイ」・・・ワイルドな原石の姿を活かして大珠形の石笛に仕立てました。貫通孔の片側を指で開閉すると、音階調整が容易にできます。
また孔は直孔と斜孔になっていますので、一つで三種類の石笛が愉しめるという欲張りなコンセプト。
奇をてらったデザインと思うなかれ・・・１オクターブの音域を持つ本格派です。

大珠形のアクセサリーを作る職人さんは多いのですが、多くの作品はシンメトリック過ぎて縄文の匂いがしないと、個人的に感じています。
初期の出土品の大珠は、アンシンメトリックで独特の「揺らぎ」を感じます・・・当時は完全手作業でしたので、硬いヒスイ原石の姿を大きく損なう事無く、凸凹を均して研磨していたのでしょう。
そんな訳で、ぬなかわヒスイ工房では原石の元の形を活かした大珠を目指していますので、アンシンメトリックな形状をしています。

アクセサリーやお守りとして持ち歩けるペンダントタイプですが、革紐を外せば吹く事も可能です。
6度のラから7度のラまでの１オクターブの全音域でも鈴を転がすような倍音が響きます。
西洋音階の楽曲演奏よりは、即興演奏に向きます。

ぬなかわヒスイ工房の石笛は、プロ演奏家からのご注文も多いのですが、「息が吹き込みやすい形状・ビビリ音の排除・広い音域」というプロからのご要望は、すなわち初心者でも吹き易い石笛という考えを基本にしていますので、どなたにもお勧めできます・・・でもこの石笛は中級者向きの石笛です。


音質の特徴
詫びた鎮魂的な高音を基本として、指孔解放で超高音域となり払い浄め的な音色に変化する。
貫通孔を完全に解放するよりは、押さえた指を若干残すと超高音が出ます。
基本キー；7度のシが心地よく、6度のラから7度のラまで幅広い音域を持つ

石質；よく練れたヒスイで、結晶は緻密
透光性;厚い形状という事もあり、反対側まで光は通すほどは無い。
色合；黄緑。白・黒の模様が入る

孔寸法；φ8×深さ29〜33mm（貫通孔）

＊革紐・ビーズはサービス