ぬなかわ姫の玉つくり工房が千七百年の時を経て復活した「ぬなかわヒスイ工房」

銘「天磐船」・ご神事用ヒスイ石笛(非売品) [17I040]

商品詳細

天鳥舟タイプのご神事用石笛、「銘・天磐船」です。
日本書紀に曰く
「饒速日命、天磐船(あめのいわふね)に乗りて、太虚(おほぞら)を翔(めぐり)行きて、是(こ)の郷(くに)を睨(おせ)りて降(あまくだ)りたまふ」と壮大な名文が記述されていますが、ヒスイで作った磐のフネならぬフエです。

2017年6月初旬にユーチューブアップ予定の石笛仙人こと、守山鷲声さんが吹いている石笛ですので、参考非売品扱いです。
この石笛を吹いた鷲声さんは、5年前に作った以前の石笛と比べて格段に佳くなっており、音が正確かつ自在に操れるという点で、天然石笛より優れていると驚かれておられましたが、これも「ぬなかわヒスイ工房」の石笛を買って頂いてきたお客様のお陰です。
近日中にアップ予定の石笛動画では、超絶技法が紹介されていますので、お楽しみくださいませ。



青味がかった薄い緑地のヒスイで、光を当てると鮮やかな緑の光が透過します。
製作過程で、舟形は女性器や蓮の蕾と相似形である事に改めて気が付きました。
生命の発生やイノチを繋ぐ象徴のカタチなのですね。

これまで広い音域を持つ楽曲演奏の可能な石笛を追求してきましたが、本来のご神事で奏上する石笛は、大本教の出口王仁三郎が伝えたように「磐笛は『ユーユー』と長く跡の音を引いて『幽』と云う音色を発生しせめるのが、第一等である」 (本教創世紀)ものであったようです。

近頃は本職の神職さんや古神道方面のお客様からのご注文と不思議なご縁が続いており、本格的なご神事に使える石笛を求めておられるお客様が少なからずいらっしゃる事に気が付きました。
ご神事で使われる石笛は、ぬなかわヒスイ工房が開発したペンダント仕様や音階変化のための指孔などといった工夫は必要はなく、本来の祭器たる石笛を目指した連作の一つです。
また、原石仕立ての一つ孔の石笛に呪術的な意味を持つ吹き手もおられるようです。


一見して原石に孔を開けてあるだけのようですが、祭器としての石笛であるからには、小型石笛なら二個〜三個作られるほどの大きなヒスイ原石の塊りから「石と対話しながら」石笛を削り出すようにカタチを作っていきますので、巷に溢れる孔を開けただけの石笛とは別物です。

つまり、ぬなかわヒスイ工房の石笛は、当初想い描いた基本デザインは保持しつつも、最後まで作り手である私自身がどんな石笛が出来上がるかが解らない状態で作っているのです。
その点では、極力、能動性や観念的な想いは避け、非常に受動的な作り方をしています。
このような石笛の作り方は非常に効率が悪いのですが、個人的には必然性を感じており、石を使った活花のように捉えております。

余談ですが、一般に流通している原石仕立ての石笛は、ハンマーで小割したヒスイ原石に若干の修正を加えてバレル研磨機という自動研磨の機械に放り込ん表面的な艶を付けてあるだけですので、原石表面は微細な痘痕状の肌荒れが残っています。
ぬなかわヒスイ工房の原石仕立ての石笛は、石笛として吹き易い形状に切削した上で平面研磨機で手作業の研磨をしていますので、バレル研磨機だけで仕上げた石笛に比べて光沢の奥行が感じられるはずです。

広い音域よりも「幽幽という厳かな音色」を目指しました。
音域は広くはありませんが、一般的な「正面吹き」の他に古神道系の吹き手に多い「横吹き」もし易い形状と、精妙な倍音が魅力です。

ぬなかわヒスイ工房の石笛は、プロ演奏家からのご注文も多いのですが、「息が吹き込みやすい形状・ビビリ音の排除・広い音域」というプロからのご要望は、すなわち初心者でも吹き易い石笛という考えを基本にしていますので、どなたにもお勧めできます。

音質の特徴
音階変化は小器用として拒否するかのような腹に響く野太くストレートな音色。
クセのない倍音。
大きな音階変化を付けた楽曲演よりも、神事や一定の息の吹き込み方で長音を愉しむ奏法、呼吸法や音色自体を愛でる愉しみ方に向く。

基本キー;E6(鋭角側)・G6(鈍角側)

石質;よく練れて硬めのヒスイで、結晶は緻密
   
透光性;非常に佳い

色合;やや青味がかったパステル調の薄い緑に、やや濃い目の緑の模様が入る

孔寸法;φ12×深さ24〜29mm(斜孔タイプ)


商品詳細

寸法;縦×幅×厚み(mm) 56×37×23
材質; 糸魚川ヒスイ

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