ヒスイ石笛

横吹き対応「珠玉」形圧砕ヒスイ石笛(ラッパ状拡幅・Knobさん孔仕様・原石支給注文品) [23I0503]

横吹き対応「珠玉」形圧砕ヒスイ石笛(ラッパ状拡幅・Knobさん孔仕様・原石支給注文品) [23I0503]

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商品詳細

さる山岳修験の宗家をされているお客様から、圧砕ヒスイの原石支給をうけた「珠玉型」の注文品です。
実のところ青白い圧砕ヒスイ原石が届いた時は、その迫力に気押されました。同時に青白い部分は柔らかい角閃石部分ですので加工に自信が持てず、どの部分からカットすべきか決断できずに7年も経ってしまいました。
やっとカットラインが観えて加工できたのですが、その間は信頼していただいて一切の催促がなく、爬虫類を思わせる神秘的な姿の石笛に仕上がりました。有難いことです。
注文主は横葺きをされる方ですので、直径12mmのドリルで穿孔して、吹き口をラッパ状に16mmに広げた特殊仕様です。


圧砕ヒスイは柔らかくて黒い角閃石とヒスイが混じった様が、葡萄のように見える故に葡萄ヒスイとも呼ばれる小滝川のヒスイですが、一般的に角閃石部分が柔らかすぎて綺麗に成形・研磨できないのでカットされ勝ちです。
しかしその特徴を逆手にとり、作り手でさえ予想の付かない神秘的な姿に仕立てたのが珠玉型です。

手研磨には特殊な技術が必要で通常のヒスイ加工の倍近い手間暇がかかるので、一般的にはバレル研磨されて脂ぎった光沢に仕上げられる思いますが、ぬなかわヒスイ工房では自然で上品な光沢に仕上がる手研磨をしています。

天然物に近い円やかな倍音成分を持つKnobさん孔仕様ということもあり、まさしくご神事に相応しい石笛です。
安いだけがウリで、吹けばピーと音が鳴るだけの石笛とは音色・操作性・音域・姿とどれをとっても比べようはありません。

ちなみにKnobさん孔とは、デイジュリドウ演奏家のKnobさんからの要望で、天然物の石笛と同じ吹き孔の底が丸くなった試験管状の孔を持つ石笛を開発した、ぬなかわヒスイ工房の造語で、一般的な人工石笛の円柱状孔より、まろやか音色が楽しめます。

石笛の特徴
音域と基本キーこそ「23I0502」に似ているが、高音域よりの音質はかわいらし印象。
音の抑揚が付けやすい操作性の良さと、腹に響く力強くストレートな音色を併せ持つ。
ビー、ピー、シューとも聴こえる芳醇な倍音が響く。
楽曲演、神事や一定の息の吹き込み方で長音を愉しむ奏法、呼吸法や音色自体を愛でるなど様々な吹き方に対応できるオールラウンド石笛。

基本キー;B6

音域;B5〜C7(1オクターブ強)

石質;結晶は緻密で堅牢緻密。ねっとりした質感
   
透光性;良い

色合;漆黒に青白い若草色、白の斑模様

孔寸法;φ12〜16mm×深さ19mm(ラッパ状拡幅Knobさん孔)

*市販の石笛の吹き孔直径は8mmが多いですが、この石笛の吹き口の最大直径は16mm強ありますので、初心者には息が吹き込み吹き易く、上級者には無理なく音が出せる石笛と言えます





これまで広い音域を持つ楽曲演奏の可能な石笛を追求してきましたが、本来のご神事で奏上する石笛は、大本教の出口王仁三郎が伝えたように「磐笛は『ユーユー』と長く跡の音を引いて『幽』と云う音色を発生しせめるのが、第一等である」 (本教創世紀)ものであったようです。
仁三郎の言葉に影響を受け、広い音域よりも「幽幽という厳かな音色」を目指しました。

ぬなかわヒスイ工房の石笛は、当初想い描いた基本デザインは保持しつつも、最後まで作り手である私自身がどんな石笛が出来上がるかが解らない状態で作っています。
その点では、極力、能動性や観念的な想いは避け、非常に受動的な作り方をしています。
このような石笛の作り方は非常に効率が悪いのですが、個人的には必然性を感じており、石を使った活花のように捉えております。

余談ですが、一般に流通している原石仕立ての石笛は、ハンマーで小割したヒスイ原石に若干の修正を加えてバレル研磨機という自動研磨の機械に放り込ん表面的な艶を付けてあるだけですので、原石表面は微細な痘痕状の肌荒れが残っています。
ぬなかわヒスイ工房では、原石仕立ての石笛であっても石笛として吹き易い形状に切削した上で平面研磨機で手作業の研磨をしていますので、バレル研磨機だけで仕上げた石笛に比べて光沢の奥行が感じられるはずです。






商品詳細

寸法;縦×幅×厚み(mm) 75×58×33
材質; 糸魚川産ヒスイ

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